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Low-Eガラスの遮熱と断熱の違いは?2タイプの選び方

Low-Eガラスの遮熱と断熱の違いは?2タイプの選び方

窓のガラスを調べていると必ず出てくる「Low-Eガラス」。さらに「遮熱タイプ」と「断熱タイプ」という2つの言葉が出てきて、結局どちらを選べばいいのか分からなくなっていませんか。

この記事では、Low-Eガラスの仕組みと、遮熱・断熱2タイプの違いを整理し、ご自宅の窓に合う選び方と、先進的窓リノベ2026事業の性能区分との関係まで解説します。

作成者 株式会社Sephirah(SEPHIRAH(セフィラ)|マド × 断熱|エコラボ) 会社概要

作成日 2026年9月2日 最終更新日 2026年9月2日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約9分

Low-Eガラスとは、どんなガラスですか?

Low-E(ロー・イー)とは「Low Emissivity(低放射)」の略で、ガラスの表面にごく薄い金属膜をコーティングし、熱の出入りを抑える仕組みのガラスです。複層ガラス(2枚のガラスの間に空気層やガス層を挟んだガラス)の、いずれか片方の面にこの膜を付けます。

膜を付ける位置で役割が変わる

Low-E膜をコーティングする位置によって、ガラスの得意分野が変わります。室外側のガラスの内側(中空層に面する側)に膜を付けると、太陽の日射熱を反射しやすくなり、室内側のガラスの内側に膜を付けると、室内の暖かさを外へ逃がしにくくなります。この位置の違いが、そのまま「遮熱タイプ」と「断熱タイプ」という2つの呼び名につながっています。

どちらも複層ガラスより性能は高い

単板ガラス(1枚もの)や、Low-E膜のない一般的な複層ガラスと比べると、Low-Eガラスはどちらのタイプでも熱の出入りを抑える働きが強くなります。「遮熱か断熱か」で迷う前提として、まず単板ガラスからLow-Eガラスへ変えること自体に意味がある、という順番で理解しておくと選びやすくなります。

そもそも複層ガラスとは、どんな構造ですか?

遮熱・断熱タイプの違いを理解する前提として、複層ガラスの基本構造を押さえておくと理解が早くなります。複層ガラスとは、2枚のガラスの間に空気層(またはアルゴンガスなどのガス層)を挟んだガラスのことです。

構成 特徴 断熱性能の目安
単板ガラスガラス1枚のみ。中空層なし低い(熱を通しやすい)
複層ガラス(Low-E膜なし)2枚のガラスの間に空気層あり単板より高い
Low-E複層ガラス2枚のガラスの間に空気層+Low-E膜ありさらに高い(遮熱・断熱いずれのタイプも)

中空層の空気やガスが熱を伝えにくい層として働き、そこにLow-E膜が加わることで熱の出入りをさらに抑える、という積み重ねの構造です。「Low-Eガラスにすれば魔法のように暑さ寒さが消える」わけではなく、ガラスの構造としてどれだけ熱の出入りを抑えられるかという話だとご理解ください。

内窓は空気層をもう1つ増やす発想

内窓(インプラス)は、既存の窓の内側にもう1つ窓を加えることで、既存の窓ガラスと内窓ガラスの間に新しい空気層をつくります。この内窓側のガラスにLow-Eガラスを選ぶと、複層ガラス自体の中空層に加えて、既存窓と内窓の間の層でも熱の出入りを抑える、二重の構造になります。外窓交換でLow-E複層ガラスに入れ替える方法と、内窓を追加する方法のどちらが合うかは、既存窓の状態や工事の範囲によって変わります。

遮熱タイプと断熱タイプ、何が違いますか?

得意なのが「日射熱を反射して夏に効く」か「室内の暖気を逃がさず冬に効く」かという方向性の違いです。どちらも窓の熱の出入りを抑える点は共通しています。

Low-Eガラス遮熱タイプと断熱タイプの膜の位置と得意分野を対比した図 図1 遮熱タイプと断熱タイプの得意分野 遮熱タイプ 断熱タイプ 膜は室外側ガラスの内側 太陽の日射熱を反射 夏の暑さ対策向き 西日・強い日射の窓向け 膜は室内側ガラスの内側 室内の暖気を外へ逃がしにくい 冬の底冷え対策向き 日射を採り込みたい窓向け どちらも複層ガラスとしての基本の断熱性能は備えています。 出典:SEPHIRAH(セフィラ)作成(Low-Eガラスの一般的な仕組みの整理・2026年9月)

遮熱タイプが向く窓

西日が強く差し込むリビングの窓、南向きで夏場に日射が強い窓、エアコンの効きに悩んでいる部屋の窓などは、遮熱タイプが候補になります。日射熱を反射する働きにより、室温の上昇をやわらげる方向に働きます。効果の程度は住宅の条件(窓の大きさ・方角・周囲の建物や樹木による日かげ)によって異なります。

断熱タイプが向く窓

冬の底冷えや結露に悩んでいる窓、日当たりが良く冬は日射を採り込みたい窓には、断熱タイプが候補になります。日射熱を室内に採り込みつつ、室内の暖気を外へ逃がしにくくする働きがあります。一年を通じて日射の少ない北側の窓や、冬の寒さが主な悩みの窓に向いています。

色や透明感は選べますか?

Low-E膜そのものはごく薄いコーティングのため、透明なガラスと大きな見た目の違いはありません。ただし製品によっては、遮熱タイプのほうがわずかに色味を帯びて見える場合があります。

デザイン性を重視する窓(リビングの掃き出し窓など)では、施工店でサンプルガラスを見比べてから決めることをおすすめします。和紙調や格子入りといったデザインガラスとLow-E加工を組み合わせられる製品もあり、性能とデザインを両立させる選び方も可能です。

窓ごとにタイプを変えてもよいのですか?

問題ありません。同じ家の中でも、窓の向きによって悩みは違います。西向きのリビングは遮熱タイプ、北向きの寝室は断熱タイプ、という組み合わせは実務でよくある選び方です。

01まず窓ごとの悩み(暑さが先か、寒さが先か)を書き出す

02西日・強い日射に悩む窓には遮熱タイプを候補にする

03日当たりが良く冬の寒さに悩む窓には断熱タイプを候補にする

04悩みが両方ある窓は、現地調査で日射の状況を確認してから決める

内窓(インプラス)で追加する場合も、既存の外窓の状態と方角を踏まえてガラスのタイプを選びます。内窓については内窓設置についてのページで詳しく解説しています。

先進的窓リノベ2026の補助額とLow-Eガラスは関係しますか?

関係します。先進的窓リノベ2026事業の補助額は、窓の熱貫流率(Uw)という性能区分とサイズで決まる定額です。Low-Eガラスを組み合わせることで、この性能区分の基準を満たしやすくなります。

項目 内容 確認先
制度名先進的窓リノベ2026事業(環境省)公式サイト
補助上限住宅1戸あたり100万円同上
対象の下限1申請あたり合計補助額5万円以上同上
申請期間2026年3月31日〜2026年12月31日同上
申請方法登録された窓リノベ事業者を通じて申請同上

補助金は予算の範囲で受け付けられる制度です。申請すれば必ず受け取れるものではなく、本記事は受給を保証するものではありません。制度名・上限額・申請期間・対象工事はいずれも2026年8月時点で公式サイトに掲載されている内容です。要件と対象製品は年度ごとに変わるため、着工前に先進的窓リノベ2026事業の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。

現地調査から契約・着工、工事完了・引渡しを経て交付申請に至る流れを4段階で示す図 図 補助金を使うときの進み方(交付申請は工事のあと) STEP 1 現地調査・見積り 窓の仕様と 対象製品を確認 STEP 2 契約・着工 2025年11月28日以降に 着手した工事が対象 STEP 3 工事完了・引渡し 完了と引渡しの後に はじめて申請が可能 STEP 4 交付申請 窓リノベ事業者が 手続きと還元を実施 交付申請は工事完了・引渡しの後です。予約(任意)は最初の工事に着手した以降に行えます。 手続きの詳細・提出書類は年度の公募要領(交付申請の手引き)をご確認ください。 出典:先進的窓リノベ2026事業 公式サイト「補助金の交付申請」(2026年8月21日確認)

内窓の補助額は性能区分(SS/S)で変わる

先進的窓リノベ2026事業では、内窓設置の補助額の例として、性能区分SS(熱貫流率Uw1.1以下)では特大14万円・大8.9万円・中5.8万円・小3.6万円、性能区分S(同1.5以下)では特大7.6万円・大5.2万円・中3.4万円・小2.2万円という金額が公式サイトに示されています(窓のサイズ区分により変動)。より高い性能区分(SS)を満たすほど補助額は上がる仕組みで、ガラスの選び方は最終的にこの区分にも影響します。

性能区分は「遮熱か断熱か」では決まらない

補助額を左右する熱貫流率(Uw)の区分は、遮熱タイプか断熱タイプかという分類とは別の指標です。どちらのタイプでも、ガラスの仕様や窓全体の構成によって性能区分は変わります。対象製品として登録されているか、どの性能区分に該当するかは、現地調査のうえで製品ごとに確認します。

Low-Eガラスは経年でも効果が続きますか?

Low-E膜は複層ガラスの中空層(外の空気に触れない内側)にコーティングされているため、経年劣化や汚れによって性能が大きく落ちることは考えにくい構造です。

窓ガラスの外側に貼るフィルムのように、紫外線や雨風にさらされて剥がれる心配がない点が、ガラス自体に組み込む方式の特徴です。ただし製品の保証内容や耐用年数は、メーカー・製品ごとに確認が必要です。

複層ガラスならではの注意点

複層ガラスは経年でまれに中空層の気密が失われ、ガラスの間に結露やくもりが生じる(内部結露)ことがあります。これはLow-E膜の有無にかかわらず複層ガラス全般に起こりうる現象で、発生した場合はガラス単体の交換で対応できることが多いものです。製品ごとの保証年数は、見積り時にあわせてご確認いただけます。

迷ったときの決め方はありますか?

窓ごとの悩みを整理すると、遮熱・断熱どちらが候補になるか見えてきます。下のチェックで、ご自宅の窓の状態を確認してみてください。

ガラス選びの前提セルフチェック(6項目)

当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。

当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。

当てはまった数でみる読み取り方
当てはまる数読み取り方
0〜1個ガラス選びはまだ早い段階かもしれません。まずどの窓に何のリフォームをしたいかを整理してください。
2〜3個窓ごとの悩みを書き出す段階です。方角と日射の状況をメモしておくと、相談がスムーズです。
4〜6個整理は十分です。現地調査で窓ごとの日射状況を確認すれば、タイプと性能区分は具体的に絞れます。

工事の流れはどうなりますか?

内窓の追加であれば、既存の窓を残したまま室内側に新しい窓とLow-Eガラスを取り付けるため、工事は住みながら進められます。

外窓のガラスだけをLow-E複層ガラスへ交換する方法もあり、どちらが適しているかは既存窓の枠の状態によって変わります。現地調査で採寸したうえで、工法とガラスの種類をあわせてご提案します。

現地調査からガラスタイプの選定、施工までの流れを3段階で示した図 図3 ガラス選びから工事までの進み方 STEP 1 現地調査 窓の向き・日射状況 を確認(無料) STEP 2 ガラス選定 遮熱/断熱タイプと 性能区分を提案 STEP 3 施工 内窓追加または ガラス交換で完了 窓ごとの悩みに合わせてタイプを選ぶため、複数窓で組み合わせを変えることもできます。 出典:SEPHIRAH(セフィラ)作成(施工の一般的な流れ・2026年9月)

遮熱フィルムやカーテンとの違いは?

遮熱フィルムやカーテンも日射熱をやわらげる働きがありますが、Low-Eガラスとは仕組みも効果の続き方も異なります。

後付けの遮熱グッズは「効果が続く場所」が違う

遮熱フィルムは窓ガラスに貼るシート、遮熱カーテンは室内側に垂らす布です。いずれも比較的低コストで導入できる応急的な対策ですが、経年で剥がれ・劣化が起きやすく、効果を保つには貼り替えや買い替えが必要になることがあります。Low-Eガラス自体を窓に組み込む方法は、ガラスの性能として効果が続く点が異なります。応急対処と根本対策のどちらを優先するかは、お住まいの状況やお悩みの深刻さに応じて判断してください。

当社の進め方

SEPHIRAH(セフィラ)は東京都・神奈川県を中心とする職人直営の窓断熱リフォーム専門店です。現地調査では窓の向き・大きさ・既存サッシとガラスの種類・周囲の建物や樹木による日かげの状況を確認し、遮熱・断熱どちらのタイプが合うかをご提案します。調査とお見積りは無料で、所要時間は30分から60分ほどです。窓1枚からのご依頼にも対応しています。

出典:Low-Eガラスの仕組み・遮熱タイプと断熱タイプの違いは、複層ガラス製品一般に関する業界共通の説明にもとづく整理です(数値による効果の断定は行っていません)。制度内容は先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(2026年8月確認)。当社の体制は当社サイト掲載情報(2026年8月時点)。

Low-Eガラスについて、よくあるご質問は?

遮熱・断熱タイプの選び方でよくいただくご質問をまとめました。ガラス選びに迷ったら参考にしてください。

遮熱タイプと断熱タイプ、どちらも断熱性能はあるのですか?
あります。どちらもLow-E膜(金属の薄い膜)を使い、窓の外へ逃げる熱を減らす点は共通です。違うのは「太陽からの日射熱を室内に取り込みやすくするか、遮るか」という得意分野で、断熱性能そのものの有無で分かれているわけではありません。

内窓(インプラス)にもLow-Eガラスは選べますか?
選べます。既存の窓の内側にもう1枚窓を加える内窓でも、組み合わせるガラスにLow-E複層ガラスの遮熱タイプ・断熱タイプを指定できます。既存の外窓の向きや日射の状況に応じて、内窓側のガラスで調整する考え方です。

遮熱タイプにすると部屋が暗くなりませんか?
Low-E膜はごく薄いコーティングのため、透明感や採光への影響は一般的なガラスと大きく変わりません。色味に敏感な方は、施工店でサンプルを確認してから選ぶことをおすすめします。

迷ったらどちらを選べばよいですか?
窓の向きと季節の悩みで考えるのが実務的です。西日や強い日射に困っている窓は遮熱タイプ、冬の底冷えが主な悩みの窓は断熱タイプが候補になります。南北の窓や部屋ごとに悩みが違う場合は、窓ごとにタイプを変える選び方もあります。

遮熱タイプと断熱タイプ、費用は違いますか?
ガラスの仕様や販売店によって価格は異なるため、一律にはお答えできません。ご自宅の窓のサイズと本数で見積りが変わりますので、現地調査でお見せする金額表でご確認ください。

ガラス選びの前に、窓ごとの悩みから整理を

どちらのタイプが合うかは窓の向きと日射の状況で変わります。LINEで窓の写真を送るだけで、使える補助金の目安と選び方の入り口をご案内します。相談は無料です。

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