マンション高層階の結露はなぜ起きる?戸建てとの違いと対策
気温が下がり暖房を使いはじめる11月、「マンションなのに結露がひどい」「戸建てのときより窓が濡れる」というご相談が増えてきます。高気密なマンションほど、こうした声をよく耳にします。
この記事では、マンション高層階で結露が起きる仕組みを、戸建てとの違いという切り口から整理します。なお、最上階マンションの「暑さ」については別の記事で扱っており、この記事では結露と気密性の観点に絞って解説します。
作成者 株式会社Sephirah(SEPHIRAH(セフィラ)|マド × 断熱|エコラボ) 会社概要
作成日 2026年10月3日 最終更新日 2026年10月3日 本記事は2026年11月時点の情報です 読了時間 約9分
マンションの高層階でも結露が起きるのは、なぜですか?
結露は「窓の表面温度」と「室内の湿気」の組み合わせで起きる現象で、階数そのものは主な原因ではありません。暖房で暖まった室内の湿った空気が、外気で冷えた窓ガラスの表面に触れることで水滴になります。
高層階は「風が強い」という条件はある
高層階は低層階に比べて風の影響を受けやすい立地です。風が強いこと自体が結露を増やすわけではありませんが、窓まわりの気密性能への要求が上がる場合があり、施工時に気密性をしっかり確保することの重要性は高層階でも変わりません。
「高層階だから結露しない」も誤解のひとつ
日当たりや風通しがよいイメージから、高層階は結露と無縁だと考えられがちですが、暖房を使う限り室内で水蒸気は発生し続けます。高さに関わらず、窓の表面温度と室内の湿気のバランスが結露の有無を決めます。
戸建てとマンションで、結露の起き方はどう違いますか?
大きな違いは「気密性」と「外気に接する面の広さ」です。マンションは戸建てに比べて気密性が高く、外気に接する面が窓に集中しやすい傾向があります。
マンションは「窓が唯一の弱点」になりやすい
マンションは壁・床・天井が隣接住戸や共用部と接しているため、外気に直接触れる面が窓に集中しがちです。そのため、住まい全体の断熱性能が高くても、窓だけが突出して表面温度の低い場所になりやすい構造といえます。
高気密であるほど、換気の役割が大きくなる
気密性が高い住まいほど、すき間からの自然な空気の入れ替わりが少なくなります。そのぶん、計画換気(24時間換気システムなど)が室内の湿気を排出する役割を担う比重が大きくなり、運用のしかたが結露の出方に直結しやすくなります。
高層階だと結露はひどくなりますか、軽くなりますか?
高さそのものが結露の量を決めるわけではありません。同じマンション内でも、結露の出方は階数より気密性・換気・暮らし方の違いによる部分が大きいとされています。
日当たりの良さが油断につながることがある
高層階は日当たりや眺望がよいことが多く、「明るいから乾燥している」という印象を持たれがちです。しかし日中の日射と、夜間や早朝の窓の表面温度は別の話です。暖房を使う夜間は、高層階でも窓の表面が外気で冷やされる状況に変わりはありません。
風の影響で窓まわりの施工品質がより重要になる
高層階は風圧が強くかかる立地のため、窓まわりの気密施工にわずかな隙間があると、外気の影響を受けやすくなる場合があります。新築時の施工品質や経年による劣化は、階数に関わらず結露の出方に影響します。
高気密マンションで結露が増えやすい理由は何ですか?
高気密であるほど、室内で発生した水蒸気が外へ逃げにくくなります。暮らしの中で生まれる水蒸気の発生源を知っておくと、対策の見当がつけやすくなります。
| 水蒸気の発生源 | 室内が高湿になりやすい状況 |
|---|---|
| 調理(鍋・炊飯など) | 換気扇を使わずに調理を続ける |
| 入浴・シャワー | 浴室のドアを開けたまま、換気扇を止める |
| 室内干しの洗濯物 | 換気をせずに部屋干しを続ける |
| 就寝中の呼吸 | 寝室の換気口をふさいでいる、換気を止めている |
| 加湿器の使用 | 湿度計を見ずに稼働させ続ける |
計画換気を止めてしまうと、湿気の逃げ場がなくなる
高気密なマンションほど、24時間換気システムが室内の湿気を排出する主な経路になっています。「電気代がもったいない」「音が気になる」といった理由で換気扇や換気システムを止めてしまうと、発生した水蒸気の逃げ場がなくなり、結露が増える方向に働きやすくなります。
換気口をふさいでいないかも確認ポイント
家具の配置や防犯目的で、給気口・排気口をふさいでしまっているケースも見られます。計画換気は給気と排気がセットで機能する仕組みのため、どちらか一方がふさがれると、住まい全体の換気バランスが崩れることがあります。
マンションの窓まわりで結露が出やすい場所はどこですか?
同じ住戸の中でも、結露が出やすい場所には傾向があります。窓の仕様と部屋の使い方の両方が関わっています。
01アルミサッシの枠部分(ガラスより熱を伝えやすく、結露が先に出やすい)
02大きな掃き出し窓(面積が広く、表面温度の低い部分も広くなりやすい)
03北向きや日射の少ない部屋の窓(日中も表面温度が上がりにくい)
04寝室の窓(就寝中の呼吸による水蒸気が加わりやすい)
「ガラスは平気だが枠が濡れる」は気密性のサイン
ガラス面には結露がなく、サッシの枠だけが濡れている場合は、枠の素材(アルミなど)の熱伝導と、サッシまわりの気密性が関わっていることが多いパターンです。この状態が続く場合は、窓まわり全体の断熱を見直す価値があります。
結露を減らすために、日々の暮らしでできることは何ですか?
窓側の対策とあわせて、室内で発生する水蒸気の量そのものを見直すことも、結露をやわらげる方向に働きます。今日からできる工夫を整理しました。
01調理・入浴のときは換気扇を回し、終わってからもしばらく回し続ける
02室内干しは浴室乾燥機能がある場合はそちらに集約し、居室での部屋干しを減らす
03就寝中も寝室の換気口をふさがず、計画換気を止めない
04湿度計を置き、加湿器は湿度を見ながら控えめに使う
マンションは「浴室乾燥機能」を活用しやすい
マンションには浴室に乾燥機能が備わっている住戸も多く、室内干しの水蒸気を居室に広げずに済む点は活用しやすい設備のひとつです。洗濯物の量が多い時期は、浴室と居室で干し分けることも湿気対策の選択肢になります。
除湿機・エアコンの除湿運転も選択肢のひとつ
冬場は暖房を優先しがちですが、湿度が高いと感じる場合は除湿機やエアコンの除湿運転を短時間だけ併用するという選択肢もあります。ただし過度な除湿は乾燥やのどの不調につながることもあるため、湿度計を確認しながら調整することをおすすめします。
マンションの窓リフォームで、気をつけたい点はありますか?
マンションのリフォームは、専有部と共用部の区分によってできることが変わります。窓まわりも例外ではありません。
内窓(インプラス)は専有部内で進めやすい選択肢
既存の窓の内側にもう1枚窓を加える内窓は、専有部内の工事として進めやすいケースが一般的です。既存の窓との間に空気の層ができ、室内側の窓面が外気の影響を受けにくくなるため、結露の抑制が期待できます。内窓については内窓設置についてのページで詳しく解説しています。
窓枠の奥行き(見込み寸法)は現地調査で確認
マンションの窓まわりは額縁の奥行きが浅いことがあり、内窓の設置に必要な寸法が足りない場合があります。薄型設計の製品を使うか、ふかし枠で対応するかは、採寸してみないと分かりません。断熱リフォーム全体については断熱リフォームについてのページでもご案内しています。
管理組合への申請が必要かどうかも事前に確認
内窓の設置であっても、マンションによっては工事の届け出や、工事の曜日・時間帯についての規約が定められている場合があります。契約前に管理組合や管理会社への確認方法を押さえておくと、工事日程の調整がスムーズになります。
うちのマンションの結露は、どのレベルですか?
気密性の高さと換気の運用状況を、下のチェックで確認してみてください。当てはまる数によって、優先して見直すポイントが変わります。
マンションの結露 状況セルフチェック(6項目)
当てはまるものにチェックを入れてください。個人情報の入力はありません。
当てはまる数を数えて、下の早見表をご覧ください。
当てはまった数でみる読み取り方
| 当てはまる数 | 読み取り方 |
|---|---|
| 0〜1個 | 換気の運用は良好な状態です。今の習慣を続けながら、季節の変化を見てください。 |
| 2〜3個 | 換気の見直しから始めるとよい段階です。24時間換気を止めていないか、まず確認してみてください。 |
| 4〜6個 | 換気の見直しに加えて、窓側の断熱も検討する段階です。現地調査で窓まわりの状況を確認できます。 |
費用と補助金はどう考えますか?
マンションの内窓設置など窓の断熱改修は、管理規約の範囲内で進められる工事であれば国の補助制度の対象になる場合があります。
| 項目 | 内容 | 確認先 |
|---|---|---|
| 制度名 | 先進的窓リノベ2026事業(環境省) | 公式サイト |
| 補助上限 | 住宅1戸あたり100万円 | 同上 |
| 対象の下限 | 1申請あたり合計補助額5万円以上 | 同上 |
| 申請期間 | 2026年3月31日〜2026年12月31日 | 同上 |
| 申請方法 | 登録された窓リノベ事業者を通じて申請 | 同上 |
補助金は予算の範囲で受け付けられる制度です。申請すれば必ず受け取れるものではなく、本記事は受給を保証するものではありません。制度名・上限額・申請期間・対象工事はいずれも2026年11月時点で公式サイトに掲載されている内容です。要件と対象製品は年度ごとに変わるため、着工前に先進的窓リノベ2026事業の公式サイトで最新の公募要領をご確認ください。
現地調査で「窓の寸法と規約」を確認します
SEPHIRAH(セフィラ)は東京都・神奈川県を中心とする職人直営の窓断熱リフォーム専門店です。現地には代表が直接うかがい、窓の採寸と設置の可否、換気の状況もあわせて確認したうえでご提案します。下請けに工事を丸投げせず、調査を担当した人間が施工まで一貫して担当します。調査とお見積りは無料で、所要時間は30分から60分ほどです。窓1枚からのご依頼にも対応しています。
出典:結露の仕組み・戸建てとマンションの気密性の一般的な違い・計画換気の役割は、住宅の結露・換気に関する一般的な説明にもとづく整理です(数値による効果の断定は行っていません)。マンションの専有部・共用部の区分は一般的なマンション管理の考え方にもとづく整理です(物件ごとの管理規約の確認を前提とします)。制度内容は先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(2026年11月確認)。当社の体制は当社サイト掲載情報(2026年11月時点)。
マンション高層階の結露について、よくあるご質問は?
マンションにお住まいの方からよくいただくご質問をまとめました。戸建てとの違いや管理規約に関するご相談も、現地調査とあわせて承ります。
高層階だから結露しやすい、というのは本当ですか?
階数の高さそのものが結露の主な原因ではありません。結露は室内外の温度差・室内の湿気・換気の状態で決まるため、高層階でも低層階でも、気密性や暖房・換気の使い方が同じであれば結露の起こりやすさに大きな違いは生まれにくいとされています。
24時間換気システムは止めない方がよいですか?
計画換気は室内の余分な湿気や汚れた空気を排出する目的で設置されています。止めてしまうと湿気がこもりやすくなるため、寒さが気になる場合でも運転を続けることが一般的にすすめられています。
マンションの窓は管理組合の許可なく交換できますか?
窓ガラスやサッシは共用部にあたることが多く、外窓の交換には管理組合の許可が必要な場合があります。一方、内窓(インプラス)の追加は専有部内の工事として進めやすいケースが一般的です。管理規約は物件ごとに確認が必要です。
戸建てからマンションに引っ越したら結露が増えました。なぜですか?
住まいの気密性が上がると、室内で発生した水蒸気が外へ逃げにくくなり、湿度が室内にこもりやすくなることがあります。換気の運用(換気扇や24時間換気システムの使い方)を見直すことが対策の第一歩になります。
相談だけでも大丈夫ですか?費用はかかりますか?
現地調査とお見積りは無料で、所要時間は30分から60分ほどです。マンションの窓の採寸や規約の確認もあわせてご相談いただけます。窓1枚からのご依頼にも対応しています。
換気の見直しと合わせて、窓の状態も確認しませんか
窓の断熱で結露の起こりやすさをやわらげる場合、補助金の対象かどうかで自己負担は大きく変わります。LINEで窓の写真を送るだけで、使える補助金の目安をご案内します。ご相談・お見積りは無料です。
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